吾妻光良さんにハマる

2022年10月06日

吾妻光良さんにハマっている。正確には、吾妻光良トリオにハマっている。
ハマり方もちょっと歪で、youtubeで「吾妻光良トリオ」と検索しては、日本中あちこちで演奏する吾妻光良トリオのライブ動画を観ている。
最初に観たのはどの動画だったろうか。もともと「三人組」というバンド編成には特別な思い入れがあるが、吾妻光良トリオの音は群を抜いてカッコよく、シビれる。

サブスクで吾妻さんを検索すると、スウィンギンバッパーズの音源が何枚かヒットしたので、さっそく聴いた。
吾妻さんの歌もギターも変わらず素晴らしく、ホーン隊も入って華やか、スタジオ録音で各楽器の音も明瞭に聴こえる。だが、youtubeでトリオを観た時のような衝撃が訪れない。一切の破綻が無く、完成度もピカイチで、かえって職業作家の手によるドラマ主題歌の様に、どこか遠くのものとして聴こえてしまったからかもしれない。

youtubeで観ることのできるトリオの映像は、おそらく会場に居合わせたお客さんのスマホやビデオカメラによるオーディエンス録画が殆どで、映像の乱れもさることながら、当然ワンマイク(かつスマホやカメラの内臓マイク)のため、大雑把にリミッターの効いた、ひとかたまりの音となっている。
ミュージシャン側からすれば、「良し」とはされないアウトプットの形なのかもしれないが、トリオというミニマムな編成と、完成された出音の良さが、それらを絶妙なバランスで成立させ、カメラひとつで最大限の魅力を捉えられている様に感じる。
とにかくどこの映像を観てもギターの音と演奏、本当に良くって、下から上まで余すことなく帯域が出ている感じ、ふくよかだけど芯がある感じ、甘いんだけどピリリともする感じが、カメラ越しにもふんだんに伝わってくる。
ボリュームコントロールとピッキングのタッチによるメリハリの付け方も神懸かっていて、ソロ入り、歌入りの時なんかは鳥肌もの。

高円寺次郎吉のyoutubeチャンネルに、次郎吉店長と吾妻さんのトークライブがアップされていて、その動画中、吾妻さんの手持ちのギターから10本を紹介するというコーナーがあった。興味津々トークを聞いていると、どのギターもいかに安く入手したかを誇らしげに語っていて、ますます好きになってしまった。きっとどんなギターとアンプの組み合わせでも、吾妻さんの音になってしまうのだと思う。

岡地さん(BO GUMBOSの!)のドラムも、牧さんのベースも最高で、別府カッパーレイブンズのオーディエンス映像を観てみると、吾妻さんが肩に1ワットの小型アンプとエレキギターを下げて、客席2階部分からプロレス入場するのだが、この1ワットのアンプの出音+吾妻さんの地声に寄り添って、トリオ(+ピアノ)のアンサンブルを成立させている。お客さんの歓声も相まり、音楽の原初形態を目の当たりにしたような気がして、ショボいパソコンの前で泣きそうになる。

吾妻光良トリオ、音源は出ていないようで、がっつり聴きたけりゃライブに行くしかない。次に関西に来てくれたときはきっとライブに行こうと思う。